2020年5月
課題本『嫌われる勇気』
岸見一郎・古賀史健著 ダイヤモンド社
5月初旬、39県で「非常事態宣言」は解除されましたが、4月、竹原市に隣接する両市に感
染者が確認され、上旬にまだ読書会会場も使用停止だったこと等で、5月読書会も中止になり
ました。そんな中、感想文を集めようという意見をいただき、まとめました。
感想
◆◆◆ 【 TK 】
久々にまるで目が開けてこんな本はなかったと感謝と感動です。
どんな組織にいても縦と横の関係があり、中島みゆきの歌のようには上手くいかず調和できない
のが現実です。今、自己肯定、いいね!を望んで生きている人が多い時代だからです。
互いを受け入れあい、自分の能力を活かせたら世の中はどんなに上手くまわるでしょう。
しかし往々にして頑張ると足を引っ張る人が必ずいるものです。そしてアドバイスをすると憤慨
する人もいます。
この点、課題の分離という考え方でスッキリ解決できました。応援してあげるにはそれなりにして
良いことと悪いことがあることがよくわかりました。
更に承認欲求に縛られると、他人の人生になってしまうこともよくわかりました。他者を仲間とし
て受け入れなが ら他者貢献するということは本当に難しい事ですが頑張りたいと思いました。
更に特定の批判ばかり受け止めて、それが全てだと思うのも罠だと思いました。
更に行為のレベルでしか価値を認めることが出来ないのも良くない事が書いてありましたが本当
にカルチャーショックでした。仕事とか経済が生活の基になっているのが当たり前に感じていた
からです。でも、もっと価値のあることに目をむけるのが極端に言うといわゆる宗教かもしれませ
ん。
そして更に優越性の追求と普通であることの勇気も考えさせられました。普通の生活もできずに
がんばることに没頭する現代人も多くなってきた気がします。
そして更に人生は線ではなく点である、旅であるという点にも感動致しました。結果より毎日に日
々の暮らしが楽しくなります。
そして更にスポットライトを今に当てることにも感動しました。今を生きることは、断捨離にも通じま
すが、こんな人生を生きるのは楽しくなりそうです。
しかし、実に私が生きてきたのは今ここに生きないというアドラーの考え方だったと突きつけられ、
気づかされ、感謝しています。
最後にこの本の題は、内容と違うイメージを抱いてしまう気がするのですが、この本はいつまでも
ベストセラーで値段が下がらないほどの価値があると思います。
自分も幸せになり、他人のも幸せになれる方法に気づかされています。
◆◆◆ 【 T 】
今までとらわれていたものから解放されて楽になり、前向きに生きていく事が出来る考えだな
と思った。
自分次第で人生は変わる。幸せになれる。他の人と比較することで悩みは生まれる。比較の
なかで自分を形成するのではなく、自分のやりたい、やるべきこと、正しいと思ったこと、自分で
できることを一つ一つ実行し、一歩一歩前進していくことが大切。それが幸せにつながる。
……その通り!!
人からの評価・承認にとらわれると悩みが出てきて、自分の生き方ができなくなる。自分と他
人の課題を分離する。分離することで自分のやるべきことがより分かりやすくなる。他人の課題
に踏み込まない。自分の課題を解決する。 ……なるほど納得する!!
共同体感覚というのが分かりにくい。みんないくつかの共同体に属しているが、お互いを尊重
しあう関係性・ 感覚のことかな?
その中で他者に貢献することが大切。貢献することで所属感(ここにいていいんだ、気持ちよい
居場所)を得られる。 ……これは難しいなと思った!!
◆◆◆ 【 SM 】
前回、『嫌われる勇気』を読んだのは、2年前だった。内容の幾つかを実践できているのを感
じたので、「私は、アドラー心理学に近いところで生きてきたのか」と想いながら読むことができ、
更には、死生観と絡ませ「感想メモ」としてまとめる余裕もあった。
しかし今回読み返すと、内容のほとんどを実践できていない自分に、気付き驚愕し落胆して
いる。
ある出来事から、蟻地獄に陥り、自滅し続けている。只今「自己再構築中」なのである。
ただ、P205「人は感謝の言葉を聞いたとき、自らが他者に貢献できたことを知ります。」を読ん
だ時、「これは今の私だ!」と感慨深く読ませてもらった。体中に鳥肌が立ち、体の奥からじんわ
り温かくなったのを、今でも体中の肌が覚えている。 「私はあの時のことを書かせてもらわなくち
ゃ!」 とパソコンの前に座っている。
実は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、3月4月と読書会が中止になり、
「2019年度読書会感想文集」作成計画が頓挫した。そこで今年度は図書館に依頼せず、読書
会で作成することになり、庶務係の方の度重なる助言(コロナ禍の中寒い駐車場で、2度も)を
いただきながら、やっと文集を作成することができた。その後、講師・会員・前会員・ネット会員
の方々に郵送させてもらった。
すると、来るわ来るわ、「手書きの手紙」「電話」「携帯電話のショートメール」「パソコンメール」
の数々。(なんだなんだ、これは!)と驚いた。(感想文集を1冊贈っただけなのに、会員の方々
はこんなに気持ちを送ってくださる。恥ずかしがり屋の私は身が縮む。)
心がじんわり温かくなった。目頭も熱くなった。
次には、「竹原読書会の一員で居させてもらって、ありがたい!」と心の奥底で実感した。
更には、「自分から竹原読書会を辞めるわけにはいかない。」と心の奥底で決意した。
6月の読書会は開催できそうなので、会員の方々に、あの時の私の気持ちを伝えなくっちゃ!
うまく言葉にできるといいな、と願っている。